2017年9月3日日曜日

ドローンの旅 〜 ドローンリゾート伊豆の古道。網代、そしてキャンプ

「ドローン修行のために伊豆の山奥に篭っていたことがある」と前回の投稿『古河市ドローン練習場』で書きました。急斜面にポツンと佇む山荘に独りで滞在しながら、ドローンを気兼ねなく飛ばせる場所を渇望する毎日。そんなある日にネット検索で見つけたのが『(ドローンリゾート伊豆の古道)』だったのです。しかもそこは山荘からひとつ山を越えた網代にあるという。


4月の正式オープン前のβ状態(?)でしたが、思い切ってメールを送ったところ「まだちゃんと整備されていないので無料で使っていいよ。ぜひ飛ばして意見を聞かせてください」とオーナーから嬉しい返事が。週末にはオーナーが現地に居るとのことなので、ご挨拶がてらお邪魔したのが3月の初旬のことでした。

オーナーは意外なことに都内で会社を営む紳士。週末ごとにこの土地に通い、自ら小型のパワーショベルを操って少しずつ山林を開墾しているとのこと。しかも開業後は都内から遠隔操作で営業させるという構想を持ったユニークな方でした。

そして再訪


当時の現地はまだまだ木々がこんもりと茂っていて、「一ヶ月後にホントにオープンできるのかな?」という気がしたのですが、8月になって久しぶりにHPをチェックしたらちゃんと営業を開始されている様子。あの山林がどんな風に生まれ変わったのかを見てみたく、そしてその独特な無人オペレーションも気になったのでフィールドテストの旅に出ることにしました。

『ドローンリゾート伊豆の古道』の利用時間は「8〜11時」「11〜14時」「14〜17時」の3つの時間帯から選択するのですが、当日は「11〜14時」の枠が既に埋まっていたので14時からスタートすることに。

となるとまずは腹ごしらえ。網代に来たならイカでしょう。


『食事処 とおる』でランチ


国道からあてもなく漁港へと続く狭い道路にハンドルを切ったら、すぐに青い字で書かれた「アオリイカ丼 アオリイカメンチ」の看板を発見。「美味しそうだなぁ」とクルマの中から見ていたら店から元気の良いオジサンが出てきて、少し離れた駐車場まで案内してくれました。それが『食事処 とおる』のとおるオジサンだったのです。


店に入って注文したのは、もちろんアオリイカ丼とアオリイカメンチ定食。
「看板の 青いメニューに煽られて アオリイカ丼 酒呷りたい」
おそまつ。アオリイカが季語だと良いのですが。


目の前に広がる海で捕れたアオリイカをふんだんに使ったアオリイカ丼。口の中でどんどん溶けていきます。イカの高級化著しい昨今において、この溢れんばかりのアオリイカ丼が1,100円って、どんなパラダイスですか網代港は。テンションが上がりすぎて、写真を撮るのに奥のオシボリを排除する余裕もありませんでした。


こちらは網代の名物「イカメンチ」の定食。1,000円。


店内は地元の人々で賑わっていました。この額に入ったユニークな書もお客さんからのプレゼントだそう。

腹がイカで満たされたところで『ドローンリゾート伊豆の古道』へ、いざ出発!

『ドローンリゾート伊豆の古道』へ


港から近い網代駅を抜けると、道の周囲はすぐに山の麓へと表情を変えます。山腹に広がる別荘地を縫う急な坂道をぐいぐいと登りながら、「『道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃』という書き出しで『伊豆の踊子』は始まるんだったな」とぼんやりと考えているうちに、踊るヒマも無く網代の峠へ。目的地はもうすぐそこです。


クルマを停めてフィールドへ。入り口のすぐに右側へ登る小径ではなく、真正面の坂を下っていきます。

ところで今回は、写真だけでなく動画も撮っていました。特に映像として面白いシーンはありませんが、編集したものを文末に掲載しております。写真より映像の方が雰囲気が伝わることもありますし、ドローンの空撮もありますのでお時間があればご覧ください。
ちなみに映像内でこの坂を下っていくシーンはGoPro KARMA GRIPとHERO5の組み合わせです。明るいシーンではじゅうぶんに戦力となりますね。


あっち。いや、そっちかも。



坂の途中にトイレ。



下り坂はかなりの急勾配。荷物を運ぶ際は、足元にじゅうぶん注意しましょう。



見えてきました「貸切ステーションA」。今のところステーションはAのみです。



これが「貸切ステーションA」の全貌です。テーブルと日除け付きのブランコ、ヘリパッドが用意されていました。貸し切りなので周囲の目を気にすることはありません。水着に着替えるのも貴女の自由です。

フィールド全体の面積は1万坪で、使用料は3時間で10,000円(事前決済の場合)。
「1坪あたり1円」と心の中で唱えてみました。


反対側から。なんとなく広さがわかるでしょうか?
DJI SPARK程度なら、この平地で操縦の反復練習ができそう。Phantom以上の大きさであれば、ここは離陸場所と割り切った方が良いかもしれません。

映像に出てくる空撮シーンのうち、海側をぐるりと見回すシーンはほぼこの離陸地点の真上から撮影したものです。絶景ですね。



「貸切ステーションA」のすぐ横に冷蔵庫が。利用者が使えるそうです。


ドローンを飛ばさない人の待機場所。この旅の同行者は、この日除けにとても助けられていたようです。


このサイレンの点滅している間が、フィールド利用可能のサイン。


傷だらけのユンボ。オーナー自らこの重機を操縦して木々を倒しながらフィールドを整備しているそうですが、「横転した回数は数知れず」とのこと。その話を聞いてから、「オープンしたら必ず見に来なくては」と心に誓っておりました。

簡単にまとめ


山腹から頂上にかけて位置する『ドローンリゾート伊豆の古道』は、敷地のほとんどが斜面で構成されており、一部の整地された部分が「ステーション」と名付けられた平坦地です。
それゆえ、技能向上を目的としてスクエアのライン上をひたすらトレースするような訓練や慣熟飛行には向きませんが、山と海が同時に画角に収まる(明暗差の大きい)シチュエーションなので、撮影や編集の練習を目的としたフライトには良いのではないでしょうか。何よりも第三者を気にせずに、大自然の中で思いっきり飛ばせるというのは、なんとも爽快な体験です。

ただ1万坪の広さを独り占めできるとは言え、三方は飛行不能な私有地に囲まれていますし、万一ステーションから遠い山林にドローンを墜落させてしまったら、樹上に引っ掛かっているかもしれない機体を探しながら回収するのは困難を極めます。伊豆の山には鹿もイノシシもいますしね。

飛行エリアにはじゅうぶんに注意をして、機体のチェックを怠らずに飛行させましょう。

さて


利用時間を1時間ほど残して撤収の準備をします。
え、もったいない?
そんなことはありません。何と言ってもココは伊豆ですよ!
半島全体が温泉や新鮮な海の幸&山の幸を用意して待ってくれているんですから。
ドローンが連れて来てくれた旅を、日暮れ前から堪能しようではありませんか。

熱海と伊東にはさまれた網代は、そのどちらに移動しても新旧様々な温泉旅館が出迎えてくれます。まずはたっぷりとかいた汗を温泉でざぶ〜んと流したいところですが、今夜はキャンプ・・・!

ついこないだ魚沼の温泉宿に泊まったばかりですし(『ドローンの旅 〜 舞子ドローンフィールドと越後湯沢の宿』)。温泉宿にばかり泊まっていると、財布の中身が源泉掛け流しになってしまいますし。


ココは幹線道路が"ひもの街道”の異名を持つ網代。
キャンプのお供にとアジの干物を調達してキャンプ場に向かいました。


『モビリティパーク』でキャンプ


向かったキャンプ場は伊豆の国市にある『モビリティパーク(公式サイト)』。無料のシャワーが24時間使える、初心者にも安心なサイトです。到着したらすぐにテントを張って火を起こす。そして食べて寝る。

夏は装備が不十分でも凍死することはないんですが、どちらかというと暑いですね。テントにはクーラーが付いていないので熱い。じっとりと汗をかき続けて夜が明ける。「やっぱ温泉宿にすれば良かった」と心の中で思っても口に出してはいけません。


止まない雨はないし、寝苦しい夜も必ず明ける。おはようございます。

着替えたらすぐに火を起こす。日が昇る。暑い。
バケツいっぱいの水を浴びたように汗をかいて意識が朦朧とする。いつの間にか頭痛がし始めた。熱中症になりかけているのかもしれない。管理されたキャンプ場とは言え、やはりアウトドアレジャーは死の危険と通ずる扉がどこかに潜んでいるのだ。


それでも焼きたてのアジの干物は、ホクホクと身が厚く、ほんのりとした甘さとしょっぱさがソシアルダンスを踊る伊豆の子。そこへ干物店で買ったわさび漬けを放り込み、口の中に伊豆半島を形成すれば、いつの間にか疲れも吹き飛んでいました。
熱中症になりかけていたのではなく、ただの寝不足だったのかもしれません。

朝食を終えてテントを片付けたら、昼までには東京に戻っていつもの仕事を始めます。
これが伊豆のポテンシャル。

でももう夏のキャンプには行かない。そう心に誓った2017年の晩夏でした。


今回の動画ではBGMを入れずに環境音だけで構成してみました。

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